Le mardi 11 mai 2010
カタンガ州は鉱山の州である。鉱山労働者が多い。大抵の鉱山は露天掘りである。農業に適する土地も広大だが、生産した農産物を都会に運ぶインフラが退化して、農業で生活できるのは都会の周辺だけになった。カタンガ州が日本の総面積よりも広いことを念頭にいれて欲しい。至る所に鉱脈があり、地表に露出している鉱物を、機械ではなく手掘りすることが可能である。政府が決めた鉱区の中には、企業が調査・開発・採掘している鉱区以外に、住民が原始的方法で、つまりスコップやツルハシで地表を掘って鉱物を採ってもよい鉱区が指定されている。フランシスコ会の学校があるLwisha(ルブンバシの北方90km)周辺の事情については既に書いた(本ブログ1月30日の記事参照)。記事では鉱山から出た水を汲みにきている子どもたちのことを書いたが、実は露天掘りをしている労働者の中に少なからず子どもたちがいた。これは、両親、保護者が子どもたちを働かせているのだ。ところが、中小鉱山会社が子どもたちを働かせている、または子どもたちが構内に入るのを(積極的に)黙認している例も多々あるようだ。たとえばRwashi Mining(レバノン系)。地表を掘っている人たちをcreuseur(クルズール)という。creuserという動詞からくる言葉だが辞書にはない。露天掘りが多いと書いたが、地上からそれほど深くないところに坑道(縦穴、横穴)を掘って鉱石を採掘している場合もある。その坑道が異常に狭い。大人が入れないような低い天井、狭い幅の坑道である。明らかに子どもたちが坑夫enfants creuseursとして初めから予定されている例だ。Lwishaの鉱山跡地でこの目でみた。しかし、それは過去の話かと勝手に想像していた。しかし、どうもそうではない。この国に義務教育を定める法律はない。就学させない親の責任は問われない。子どもたちの労働力を親が当てにしている。水汲みだけではない。
アラン君(「協会」の会計総責任、学生だが文法具を商っている)のところに土埃まみれの少年がノートを買いにきた。不審に思ってアラン君がきいた。Rwashiの鉱山で働いているという。どうみてもまだ学童年齢だ。勉強が好きだけれど、鉱山で仕事もしなければいけないという。鉱山の仕事の見入りは、この歳の少年にとって他の仕事(あれば)よりもいいらしい。今度詳しくその少年にきいてみよう。連絡はつく。なんと携帯をもっているのだ。教育里親制度というのがある。有名なのはフォスタープランであろう。『文芸春秋』によく広告がでていた。しかし、このフォスタープランからも、サイトをみるとアフリカ諸国の中でコンゴは外されている!http://www.plan-japan.org/kodomo/index.html「日本カタンガ協会」でもそのスキームを援用して、教育里親制度をつくろう。先ず「隗より始めよ」である。僕自身が里親になることにする。そんなに多数の子どもたちを養える資力はないが、100ドル(9 000円から10 000円)あれば、小学校の年間の学費が払える。決めた。シスター・アスンタ佐野さんも何人かの教育里親だ。中には看護学校まで卒業した少女もいるそうである。それからできれば日本のONGと提携して教育里親をカタンガ州でひろめる。郵便制度が破壊されたままのカタンガ州では、子どもたちの成長を見たいという教育里親に近況を伝える手段はインターネットだ。
里親というのは、実は語弊がある。英語ではchild sponsorship、フランス語は表題に書いたが、説明的な用語だけれども、parrainage humanitaire d'enfants即ち「子どもたちへの人道的後援」である。子どもたちを助ける方法に養子縁組adoptionもあるが、それでは多くの場合子どもを両親から、国から、その文化から離してしまう。子どもとある絆を保ちながら後援していくのが教育里親ということになる。
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